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映画「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」の感想をかねて紹介します

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映画「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」の感想をかねて紹介しますのアイキャッチ画像

 

こちらの記事は、そのような方に対して書いています。

 

ごきげんいかがですか?

 

映画好き歴42年の朝比奈宗平です。

 

今回は朝比奈世代にはたまらないアニメーション映画を紹介しましょう。

 

それは映画「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」です。

ドラえもん のび太の宇宙開拓史」のあらすじ

偶然繋がった宇宙船の倉庫の扉とのび太の部屋の畳。

その畳を通じてドラえもんのび太は、コーヤコーヤ星のロップル少年やチャミーと仲良くなります。

一方、コーヤコーヤ星の鉱石ガルタイトの独占を企むガルタイト鉱業は、コーヤコーヤ星の開拓住民たちを追い出そうとしていました。

そのため、コーヤコーヤ星の住民はガルタイト鉱業から執拗な脅迫や嫌がらせに耐えながらの生活を強いられます。

果たしてドラえもんのび太は、そのような状況下にあるコーヤコーヤをガルタイト鉱業から救えるのでしょうか?

のび太の宇宙開拓史はどんな映画?

映画「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」は藤子・F・不二雄先生による月刊コロコロコミックの1980年(昭和55年)9月号から1981年(昭和56年)2月号に掲載された大長編ドラえもんシリーズを原作にした作品で、1981年3月14日に公開されました。

 

ところで、のび太の宇宙開拓史は映画「シェーン」や「ブリガドーン」をヒントにし、ご自身の1979年のSF短編漫画「ベソとコタツと宇宙船」とドラえもんのコミックス21巻に収録されている「行け! ノビタマン」のアイデアを併せて作られたものです。

 

 コンセプトは、ずばり「西部劇をモチーフとして、のび太の特技である銃の腕前を思い切り振るわせること」と「弱い人間ばかりの世界なら、のび太でもスーパーマンになれること」です。

 

しかし、そうは言うものの「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」は群像劇として見ることができるので、のび太を一応の主人公にしていますが完全な主人公ではないと言えますね。

 

ちなみに下記は、のび太の宇宙開拓史の根底にあるアイデアです。

 

  

実は奥が深くて考えさせられる旧のび太の宇宙開拓史

実は旧のび太の宇宙開拓史は、奥が深くて考えさせられる作品です。

 

子どもが見ると楽しくてハラハラドキドキするようにできていますが、大人の目で見るとガラッと印象が変わるように作られています。

 

のび太の宇宙開拓史が作られた1970年代の日本では様々な変革がありました。

 

例えば、マクドナルドの1号店や日本初の正式なコンビニエンスストア第1号店セブンイレブンがオープンしています。

 

そして、都市部で高層建築物が次々着工され、マンションが多数建設されはじめたのもこの頃でした。

 

そのような時代背景(とそれに関する問題)を藤本先生は、のび太の宇宙開拓史で表現されています。

 

のび太たちが日ごろ遊んでいる空き地の傍には土木工事で使われる袋が置いてあり、空き地の向こうには高速道路が見えています。

 

また空き地を占領する中学生が登場しますが、彼らは土地開発を行う業者(地上げ屋)やアメリカ大陸に移住してきた移民、海外企業の例えです(強者)。

 

空き地を奪われるジャイアンたち小学生は、生まれ育った土地をうしなう地元住民や日本の企業(昔ながらの商店)を表しています(弱者)。

 

ガルタイト鉱業(強者)とコーヤコーヤの移民(弱者)も同じ例えです。

 

ところで、劇中ガルタイト鉱業に嫌がらせをされてもコーヤコーヤの移民たちは立ち上がりませんし、ジャイアンたちはのび太に責任を押し付けて何もしません。

 

それどころかコーヤコーヤの移民とジャイアンたちはのび太に文句を言います。

 

たぶん当時何かを失う人たちも、コーヤコーヤの移民やジャイアンたちと同じで、何もせず文句を言うだけだったのでしょう。

 

そのような出来事を見聞きした藤本先生は、ドラえもんのび太に孤軍奮闘させることで「それでいいの?」というメッセージを、当時の日本の大人たちに送っていたのではないでしょうか?

 

現実の世界には、ドラえもんのび太はいません。

 

それらの問題を解決するのは我々です。

 

だからこそ藤本先生は旧のび太の宇宙開拓史で原作の筋書きをやめ、ロップル少年にギラーミンを倒させたり、コア破壊装置を止めさせたりすることで、そのことを我々に伝えたかったのではないでしょうか?

 

そう考えてみると旧のび太の宇宙開拓史は、とても奥が深い大傑作だと思いませんか?

のび太の宇宙開拓史と新・のび太の宇宙開拓史を比較

のび太の宇宙開拓史はリメイクされ、2009年3月9日に「ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史」として公開されました。

 

リメイクされた際、旧のび太の宇宙開拓史にはない変更点がいくつか加えられています。

 

そのため「のび太の恐竜2006」と同様、「ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史」はドラえもんの古いファンの方には煙たがられる結果となったようです。

 

また、大長編ドラえもん第2期シリーズの作品としては初めて興行収入が30億円を下回りました。

 

変更点については下記のとおりです(まだまだ他にもありそうですが)。

 

  • サブプロットが追加されている
  • ドラミちゃんが登場する
  • モリーナとバーンズという新キャラが登場する
  • コーヤコーヤ星が未開拓の荒野ではなくなっている
  • ロップル少年ではなくモリーナが移民たちに演説する
  • ブブではなくモリーナが扉の秘密を明かす
  • ブブはドラえもんたちを嫌っておらず、むしろのび太たちに憧れを抱いており終盤ではのび太たちの役に立つため積極的に行動する
  • ギラーミンとの対決が原作どおり
  • 旧作におけるボーガントはバカラというキャラに変更
  • 旧作におけるメスはダウトに変更
  • 旧作におけるゴスはウーノに変更
  • 宇宙船のデザイン

 

 

今回も中立的な立場で新旧の作品を比較してみました。

 

その結果、やはり旧のび太の宇宙開拓史が映画作品としては上だと考えます。

 

なぜなら新・のび太の宇宙開拓史は旧のび太の宇宙開拓史に比べてメッセージ性が弱いからです。

 

のび太の宇宙開拓史には、先述のとおり強いメッセージが込められています。

 

ところが、新・のび太の宇宙開拓史にはサブプロットが追加されたり、クライマックスが原作に準じたため、藤本先生の伝えたかったメッセージが弱くなりました。

 

また西部劇を下地にしているにもかかわらず、新・のび太の宇宙開拓史では舞台のコーヤコーヤ星が荒野でないというのが説得力にかけるような気がします。

 

しかし、旧のび太の宇宙開拓史に比べて、新・のび太の宇宙開拓史は劇中に流れるBGMがよく映画に没入させてくれます。 

 

それに旧のび太の宇宙開拓史の声優さんが豪華ですし、素晴らしい演技がたまらなくいいんですよね。

まとめ

絵の古さがあるとは言え旧のび太の宇宙開拓史は素晴らしい映画です。

 

また藤本先生が映画に込めたメッセージが現代にも通ずるものがあり大人が視聴しても見応えのある映画だと言えます。

 

2020年春に「ドラえもん のび太の新恐竜」が公開される前にこちらの作品をご覧になられてはいかがでしょうか?

 

以上で「映画『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』の感想をかねて紹介します」を終わります。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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